第3章_3 作業を進める12の手順その2

作業を進める12の手順

1 仕事内容を確認

2 打ち合わせ

一本の電話が鳴りました。「もしもし株式会社○○○社の加藤です」
おやおや急にクライアントからの電話です。新しい仕事を頼みたいから明日の午後3時に、打ち合わせに来てくれとのことでした。打ち合わせというのは、単純にいえば顔と顔を突き合わせて、話をする機会です。多人数でする仕事や、複雑な仕事などのときに打ち合わせをすることが多くなります。
インターネットが発展すればするほど、顔を合わせるチャンスが稀になります。しかし、やはり人間は顔を見るだけでほっとしたりする部分もあるので、クライアントに会う機会があれば、積極的に会いに行きましょう。地方で会いに行けないときは、しつこくならない程度にメールや手紙を出すのもいいかもしれません。
さて、打ち合わせのときの服装は、男女ともスーツタイプのものが無難でしょう。普段あまり人と会うことの少ない「在宅ワーク」ですから、会うときくらいは服装にも細心の注意をはらいましょう。一般に個性を重んじて、自由が好きな在宅ワーカーでも、会うときは無難なものにしておくことをお勧めします。他人が自分と必ずしも同じ考えではないことを理解して、世渡り上手になってください。
打ち合わせ当日は早く起きましょう。初めて会うクライアントなら、なおさら遅刻はいけません。手帳や筆記用具は持って……。地図やインターネットでクライアントの所在地を確認して、10分前には目的地に着くようにしましょう。そして部屋に入る前に、携帯電話やPHSの電源はオフにします。
打ち合わせの目的は、会ってコミュニケーションを図ることと、仕事の説明を受けることの2点です。簡単に電話ですまない仕事なのですから、必ずメモをとり、間違いのないようにしっかり聞きましょう。そして内容を把握して、あなたは業務の見積もりを出すことになるわけです。

続く

第3章_2 作業を進める12の手順その1

step 1 仕事内容を確認
⇒ step 2 打ち合わせ
⇒ step 3 見積もり
⇒ step 4 受注
⇒ step 5 マニュアル&資料確認
⇒ step 6 スケジュールをたてる
⇒ step 7 作業
⇒ step 8 校正
⇒ step 9 納品
⇒ step 10 検収結果確認
⇒ step 11 請求書作成
⇒ step 12 入金確認

続く

第3章_1 必死の営業にやっと反応が! さあ、それからどうする?

「在宅ワーク」は顔の見えない相手とコミュニケーションをとりながら仕事を進めなければなりません。在宅での仕事をスムーズに進めるために、注意しなければならないことはどんなことでしょうか。仕事でミスをしないためには、どんな点に注意しながら進めればいいのでしょうか。トラブルが発生してしまったらどうすればいいのでしょうか。
ここでは、スムーズに「在宅ワーク」を進めるポイントを、業務の流れに沿ってお話ししていきます。

第2章_20 登録会社の本音 ~登録会社の代表者に聞きました~

  • 応募の際に気をつけたいことは?
    Aさん「地方からコレクトコールをかけてきたり、初めから必ず仕事をもらえるという保証を求めてくる人もいます。在宅ワーカーは会社員とは違うということを理解してほしい。メールでも、ていねいな言い回しができる人は、仕事もできそうだという印象を受けます」
    Bさん「雑誌などに記事が出ると100通ぐらい登録申し込みがきますが“なんでもいいから仕事をください”というような意識の低い人はまずダメです。ご主人のメールアドレスで応募してくる人も困りますね」
    Cさん「待合わせ時間に遅れてくるような人は論外。逆に“30分早く着いたので来ちゃいました”という人には約束の時間に来てください、と帰ってもらいます」
  • 求められるスキルは?
    Bさん「『在宅ワーク』をするなら、はっきり言ってパソコンができるのは当たり前。常に求められているのはパソコン+αのできる人、つまり一芸に秀でている人です。例えば、情報を取るのがうまくて、かつスキルのある人は強みですね。もちろん、ミスしないきめの細かさ、気配りなどはかなり大切な要素です」
    Cさん「イベントを企画するのが好きとか、○○には詳しいとか、その人ならではの付加価値がスキルを判断する材料になりますね」
    Aさん「在宅ワーカーとして上級者を目指すなら、ソフトを揃えていることも条件になるでしょう。そのためには、ある程度の先行投資も必要。投資すれば、それだけ回収しようという意欲も湧いてくるものです。例えば、これからはウィンドウズ系DTPの需要が増えてきそうな成り行き。これからエントリーする人なら、狙い目かもしれませんね。また、業界の動向にも目を光らせる、先見性のある人が求められるでしょう。いつの時代にも、人のできないことをできる人が強いのは当たり前。資格そのものはあまり関係ありません。緻密さと人間性のほうが、よほど大きなポイントになります。」

第2章_19 【体験談】その3

料金設定はどうやって決める?

仕事の値段を決めることはとても難しいことです。景気がよければ相場も上がりますし、逆に不景気の時期は下がります。クライアントと自分の希望をよく考えて、料金設定のバランス感覚を身につけましょう。

  • 相場を知る

相場を知るにはインターネットを利用しましょう。サーチエンジンで「データ入力」「相場」などの言葉を入れてデータ入力の値段が書いてあるホームページを探しましょう。ただし、あくまで参考にしかなりません。お客様が望んでいる金額とあまりにかけ離れた金額を提示しても、仕事はまとまりません。もし仕事をまとめたいと思うなら、相場にこだわる前にお客様の話をよく伺う姿勢を身につけましょう。話を聞いていると、途中でなんとなく相手の望んでいる金額がわかってくるものです。
値上げを要請する場合も、日頃のことをまず感謝し、これくらいの金額が希望なのですがいかがでしょうか……という話し合いの姿勢を崩さないことが必要です。仕事を継続するにせよ、辞めるにせよ、人間関係は円満に運ぼうとすることが金額交渉では大事です。
料金設定が、できたら、料金表を作成しておきましょう。仕事の受注の際に、値段交渉の話し合いはつきものですが、お客様からまず料金表を求められることもあります。下の料金表の例を参考にしてください。

【料金表作成例】
(ホームページ制作の場合)
内容   価格
101 1ページテキストのみ(日本語)       500文字ごとに1400円/枚
102 1ページテキストのみ(英語)  1000文字ごとに1800円/枚
103 テキストデータがある場合      英語・日本語ともに1000円/枚
104 タイトル画像等の比較的大きいもの     3000円/個
105 リンクボタン画像       800円/個
106 背景画像 2500~6000円
107 写真取り込みおよび貼り付け    1200円/枚
108 アニメ画像      20コマまで3000円
109 画像データがある場合   貼り付け無料
110 画像データがあるが、大きさなど変更する場合  600円/個
111 JAVA対応    4万円/枚
112 CGI対応      6万円/枚
(左側の3桁の数字は整理番号。作成に使用したソフト…エクセル)

第2章_18 【体験談】その2

  • グループでやっていて、よかったことは?
    「ひとりでやっているよりも、孤独を感じないことです。グチも言い合えますしね。例えば、大量の仕事を受けて深夜の3時ごろまでやっていても、同じ状況の仲間がいればグチを言いながらも、“ひとりじゃない”って思って頑張れるんです。仕事の進行状況は変わらないんですけど、気が楽になりますよ」
  • グループでやっていて、よくなかったことは?
    「仕事の品質を均一にするのが難しいことです。クライアントから同じ仕様書をもらっても、人それぞれ理解の仕方が違っていて、あがりをもらってみたら全角スペースの空きがすべて半角スペースの空きになっていたりとか。やり直してもらうこともありますけど、時間がないときは自分がかぶってしまうこともあります」
  • この先、所属しているグループをどうしたいと思っていますか?
    「最近、すごく仕事が増えてきたのでメンバーを増やさなきゃいけないかな、なんて思っています。メンバー募集といっても、正式な入会方法があるわけじゃなくて、知り合いになってみてお任せできるような人かどうかわかったら、仕事を助けてもらう、という形なんです。ただ、本当に信頼できる人なのかどうか判断するのは難しいですね。
    実は、今までわざわざ遠くの人を選んでグループを組んできたんです。近くの人だと、なにかと会う機会も出てきますよね。そうしたとき、家に来てもらうんだったらお茶も出さなくちゃいけないし、結局、ムダ話の時間が長くなったりする。だから遠方の人にしていたんです」

 

続く

第2章_17 【体験談】その1

グループで仕事をする在宅ワーカーに聞きました

鈴木真奈美さん(24歳・女性)/「在宅ワーク」歴…7年/(在宅ワーカーになるすぐ前の)職業…パソコンインストラクター/現在の職種…版下作成、データ入力、ホームページ制作など

  • グループで仕事を始めたきっかけは?
    「以前、登録会社に登録していたとき、今でも付き合いのある知り合いが何人かできました。半年後、ある大きな仕事を受注したときに、そのメンバーで手分けして仕事をしたのがきっかけです」
  • 現在の仕事の内容は?
    「グループでやっているから、なんでもできますよ。私が取ってきた仕事をみんなに振り分けることもあるし、グル―プの誰かが取ってきた仕事を分けてもらうこともあります」
  • 取ってきた仕事を振り分ける立場になったときの苦労は?
    「なまじっか友人関係だから“できない”って言われてしまうことです。喋っている相手がクライアントだと“できない”とは軽く言えないですよね。でも、知り合いだからといってわりと簡単に“できない”と口に出していわれると、リーダーとしてはつらい」
  • 仕事を振り分けられる側としての不満は?
    「仕事の仕様がはっきりしないのは困ります。それから質問のメールを出して、それに対するレスポンス(返答)が遅いのもまた困ります。返事がない間、こちらの作業は止まっているわけですから。リーダーも先方に問い合わせていたりなにかとあるのでしょうけど、少なくとも“現在、問い合わせ中”くらいの返事は欲しいです。
    それから、リーダーやメンバーといった立場に関係ないことですが、仕事は仕事としてけじめをつけてやりとりしてほしいです。友達としてのメールならいいんですけど、仕事のメールで末尾に“じゃあね”なんて書かれるのは嫌ですね。原稿をファクスするにも、送り状くらいはつけてほしいです」

続く

第2章_16 グループで仕事をゲット(コラボネットを作ろう)その4

■営業のポイント
コラボネットの特徴を理解して、できることとできないことを把握しておきましょう。曖昧な返事をしてしまって、後で誰も担当できないのでは大問題です。新しい分野や、より難易度の高い業務を受注したいときは、別のコラボネットを作ったりすることが必要です。

■研修会の実施
メンバーのスキルアップを目指すのなら、顔を合わせて話し合うことも必要です。受注した業務の状況や問題点などもメンバーに伝えることで、情報を共有化することができます。またメンバーにも積極的に発言してもらい、精神的な部分もフォローしていくようにします。どうしても遠隔地で顔を合わせられないメンバーとは、テレビ会議なども利用してはいかがでしょうか。

コラボネットを成功させるポイントは、「代表者の力量」です。メンバーへの接し方、営業交渉力、知識力、すべてにバランスがとれていることが理想ですが、そううまくはいきません。代表者にも向いている仕事とそうでない仕事があるでしょうから、軌道に乗ってきたときには、例えば営業をサポートできるメンバーや育成を担当できる別のコラボネットを作ることを考えましょう。ひとりより複数のほうがだんぜん有利ですよ。

続く

第2章_15 グループで仕事をゲット(コラボネットを作ろう)その3

  • コラボネットを成功させるには

■ネットメンバーを選考する
「誰でもいいからやりたい人は一緒にやりましょう」と友達感覚でメンバーを集めるのは危険です。後々、厳しいことをいわなければならない状況になったときでも、あなたの言葉を「ビジネス」として受け止められる人でなければ、長続きしないはずです。知り合いをメンバーに加えたいときは、仕事とプライベートの付き合い方をきちんと分けることを事前に伝えるべきです。最初に「履歴書」を提出してもらうなど、あなたからビジネスとしての意識づけを行うことも有効ですね。とにかく一芸に秀でてなければ仕事は受注できないので、その人のスキルに対する確認が必要です。

■方針や運営方法を明確にする
営業活動は誰が行うのか、受注の決定権は誰にあるのか、経理は誰が行うのかなど、事前にどのように活動していくのかを文書化して提示しておきます。特に金銭面でトラブルが生じやすいので支払い日など細かい部分まで決めましょう。

■メンバーへの接し方
優しすぎても厳しすぎてもスムーズに活動を行うことはできません。バランスよく接することが大切です。納品にミスがあれば時には厳しく注意して修正させなければなりませんが、きちんとフォローすることも必要です。まとめ役であるあなたが優柔不断な態度ではメンバーはついてきません。「YES」「NO」をはっきり伝えるようにしましょう。

続く

第2章_14 グループで仕事をゲット(コラボネットを作ろう)その2

  • 数名から数千名まで

最初から数十名のコラボネットを作ることは、管理を考えると難しいことです。まずは5~10名ぐらいの小さなコラボネットを作り、受注が増えてきたときに、随時増やしていくのがよいでしょう。
大切なのはどんな仕事をしたいのか、ということです。「DTPコレボネット」や「ライターコラボネット」、「ソフト開発コラボネット」といったように形態もさまざまです。
「メンバーと一緒にスキルアップしていきたい、小さな仕事からコツコツと」というのであれば、「データ入力コラボネット」がよいでしょう。「難易度の高い業務に取り組みたい」のなら、「ソフト開発コラボネット」もよいですね。現在はLinuxなどの新しいOSも登場していますし、勉強次第で高収入を得られるネットかもしれません。ただし、日々、言語などは変わりますので、勉強を怠ってはいけません。
どのネットにもデメリットはあります。例えば「データ入力コラボネット」なら難易度の高い業務の受注は難しいですし、単価も思ったように上がりません。「DTPコラボネット」はそれぞれのソフトやハードへの投資に費用がかかるでしょうし、出力などの環境を考えると地方では少々不便かもしれません。
あなたが代表となるには、どのような業務を受注したいのか、どのような形で運営したいのか、目的をしっかり持つことが大切です。

続く