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公開日:2026/06/30 更新日:2026/07/10
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「求人を出しても応募が来ない」「内定を出しても辞退されてしまう」など、
採用活動を行っても、応募数が少なかったり、人材が定着しなかったりと悩んでいる企業もあるでしょう。
知名度のある大手企業と比較すると、中小企業は採用活動で不利になる傾向にあります。
しかし、中小企業だからこそできる採用活動もあります。今回は、中小企業の採用活動が難しい理由や成功事例、
押さえておきたいポイントを解説します。ぜひ参考にしてみてください。
◆中小企業の採用活動が難しい理由
中小企業の採用活動を難しくしているのは、主に3つの「ない」です。
◇知名度がない
「知名度がない」とは、単に企業名を知られていないだけでなく、求職者の検討リストに入りにくいことを意味します。
マイナビやリクナビといった求人媒体では、「営業」と検索するだけでも何千件もの求人が表示されます。
求職者にとっては、テレビCMやネット広告などで見たことのある大手企業の方が、働くイメージを持ちやすいでしょう。
一方、中小企業は事業内容や魅力を知ってもらう機会が少ないため、採用活動において不利になりやすいといえます。
◇優位性がない
中小企業は、大手企業に比べて給与や福利厚生、教育制度といった条件面で優位性を示しにくく、選ばれにくい傾向があります。
その会社で働く独自の理由が言語化・差別化されていなければ、採用活動では不利になります。
特に、複数の内定を獲得している応募者は条件面で比較し、辞退するケースも少なくありません。
◇採用のノウハウや予算、リソースがない
中小企業では採用専任の担当者がおらず、経営者や総務担当者などが兼務しているケースも多くあります。
そのため、候補者への迅速なレスポンスや採用戦略の立案に十分な時間を割けず、採用活動が後手に回ることがあります。
また、採用活動が「欠員が出たときだけ」となると、過去の成功・失敗事例がデータとして蓄積されません。
その結果、ノウハウが蓄積されないまま、毎回ゼロから採用活動を始めることになります。
さらに、採用活動にかけられる予算も限られており、アプローチの方法も限定されることも、採用活動を難しくする要因です。
◆中小企業の採用活動の成功事例
予算が限られていたり、知名度がなかったりと、中小企業の採用活動は難しい傾向にあります。
しかし、工夫によって採用に成功している中小企業もあります。ここでは、具体的な成功事例をご紹介します。
◇プロ人材を副業人材として活用・SNSの活用で応募数UP
紙容器やウッド容器の製造販売を行う株式会社九州パール紙工。食品容器や弁当パッケージの販路拡大のため、
出店型のインターネットサービスによる販売を開始しました。
しかし、担当従業員の離職やコロナ禍による需要増に対応するため、新たな対応策を検討。
オンラインで全国のプロ人材を副業人材として活用できるサービスを知り、ECサイト運営の専門知識を持つ副業人材を募集・採用しました。
現在は、副業人材からオンラインで指導を受けながら、ECサイトでの販路を拡大しています。
また、「高校生の採用にはSNS活用が必須」という若手従業員の声を受け、SNSの運用も開始しました。
副業人材のデザイナーからアドバイスを受け、営業担当などの従業員も発信に協力して毎日更新。
結果として、高校で事前に校内選考が行われるほど人気の就職先となっています。
◇サテライトオフィスの開設で主婦層や高齢者の採用に成功
WebコンサルティングやWebプロモーション事業を行う株式会社ペンシルでは、長時間労働が常態化し、退職者が増加していました。
そこで、離職原因となっていた長時間労働の是正に向け、短時間労働の従業員への業務を分業する体制を導入しました。
また、応募者情報を分析し、主婦層の応募者が多く居住する市内の住宅地にサテライトオフィスを開設。
居住地の近くで働きたいという層の採用と定着に成功しました。
さらに、多様な人材の活躍によるサービス品質の向上を目指し、擬似体験やラジオ配信などを通して
多様性について考えるイベントを毎年実施。これらの取り組みを社内報やホームページで社内外に発信することで、
従業員のやりがい向上と多様な人材の採用を実現しています。
◇アサヤ株式会社
漁具や船具、漁業資材などの販売を行うアサヤ株式会社では、社長が採用業務を担っており、
応募者への反応が滞ることで、志望意欲を下げる一因となっていました。
2022年には専任の採用担当者を配置し、社長が担当していた一次面接を現場責任者が担当するプロセスに変更。
また、本面接前に応募者が各自の状況や希望を率直に話せる場として、カジュアル面談も実施しています。
他にも、ホームページでは人材に関する考え方を伝えるコンテンツを掲載し、SNSでは業務内容や従業員紹介の記事を連載。
さらに、ハローワークの直接リクエスト機能を活用するなど、さまざまな方法で会社の意思を伝えています。
結果として、1年間で12名の採用に成功しました。積極的な情報発信により、入社後のミスマッチ防止と定着につながっています。
◇株式会社センショー
各種めっき・研磨の受託加工、めっきの開発を行う株式会社センショー。
2011年には、従業員の半数が65歳以上のパート従業員だったことから、10年後を見据えて幹部候補となる人材の採用を決めました。
当時、大阪府が実施していた大学生の就業体験事業を紹介され、学生の受け入れを実施。
受け入れた学生全員が就職を希望し、各自の希望に沿って正社員として入社しました。
若い従業員がいることで、工場見学に来る学生の反応も変化し、その後の採用にも好影響を与えました。
合同説明会や高校・大学の就職支援も活用し、人材を集中的に採用しています。
◆中小企業の採用活動のポイント
中小企業が採用活動を行う際には、いくつか押さえておきたいポイントがあります。ここからは、具体的な取り組みを解説します。
◇求める人材像と採用計画を明確化する
「誰でもいいから、いい人を採用したい」という漠然としたイメージではなく、
どのような人材を求めているのかを具体的に明確化することが大切です。
求める人材像が曖昧だと、求人票に書く内容がぼやけ、求職者にも魅力が伝わりません。
必要なスキルや経験、人物像などを整理することで、ターゲットに合った採用戦略を立てやすくなり、活動の無駄を省けます。
採用計画では、採用人数や採用手法、採用スケジュール、選考フローまで決めておきましょう。
ここまで整理できれば、採用活動の迷いが減り、スピーディに進められます。
中小企業では採用担当者が少ないことも多いため、判断基準を先に言語化しておくことが、採用のブレ防止に直結します。
◇求職者との接点を増やして知名度を高める
知名度で不利になりやすい中小企業が認知されるためには、求人媒体以外の接点を持ち、
自社から能動的に情報を届けることが不可欠です。
先ほどの成功事例でも紹介したように、特に若い世代の採用を考えている場合は、SNSの活用が有効です。
SNSでの情報発信はブランディングにも役立ち、企業の魅力や社員の人柄、職場の雰囲気を伝えられます。
特に動画は、文字だけでは伝わりにくい雰囲気も届けやすいため、求職者に働くイメージを持ってもらいやすくなります。
◇ツールを活用して求職者とのミスマッチを防ぐ
感覚に頼った採用は、入社後の「こんなはずではなかった」というミスマッチを招き、早期離職につながります。
適性テストや構造化面接などを導入し、求職者を正しく理解することが、ミスマッチを防ぐ近道となります。
また、求職者の情報を事前に把握しやすい求人媒体に掲載することも一つの方法です。
履歴書が不要であったり、記載できる情報が少なかったりする媒体では、求職者の情報が不足し、ミスマッチにつながりやすくなります。
◇プロの知見を活用する
求人広告の代理店や採用代行サービスなどのプロの力を借りることは、採用コストの削減や、
自社だけでは出会えなかった優秀な人材の獲得につながります。
プロであれば、媒体ごとの特徴や効果を出すための見せ方、運用方法を熟知しているため、
応募数や応募者の質が大きく変わる可能性があります。
特に、人手不足で応募者を待たせてしまい、選考の辞退が発生している場合は、早急に対応する必要があります。
◇採用エリアを拡大する
中小企業が優秀な人材を確保する方法の一つが、出社を前提とした採用圏にこだわらず、採用エリアを拡大することです。
例えば、会社の通勤圏内に住むターゲット層と日本全国に住むターゲット層では、母数が大きく異なります。
業種や職種にもよりますが、今ではオンライン面談が一般化し、リモートワークも普及しています。
リモートワークの環境を整えることで、採用エリアを拡大して応募の母数を増やし、優秀な人材と出会える可能性を高められます。
◇内定者のフォローを手厚くする
内定を出した後、入社するまで手厚くフォローすることが、採用成功と定着の鍵となります。
優秀な人材ほど、複数の内定を保持していることが多く、最後まで他社と比較しています。
また、入社までの間に連絡がなかったり、事務的な連絡だけになったりすると、「放置されている」と感じ、
入社意欲が下がってしまうこともあります。
内定承諾から入社までの期間を「安心と信頼を育てる期間」と捉え、継続的に具体的なフォローを行うことが、採用成功の決め手になります。
中小企業の採用活動は、決して「資本力の勝負」だけではありません。知名度や予算が限られているからこそ、
ターゲットを絞り込み、熱意を持って一人ひとりに向き合う「人間味のある戦略」が、
大手企業には真似できない中小企業最大の武器になります。
今回お伝えしたポイントを一つずつ実践していくことで、貴社の魅力が正しく伝わり、より良い人材との出会いにつながるでしょう。
[参考]
<中小企業の採用活動が難しい理由>
JMAM「中小企業の採用戦略を徹底解説|苦戦する理由と具体的な解決策」
https://www.jmam.co.jp/hrm/column/0255-recruitment_strategy2.html
CASTER BIZ recruting「中小企業の採用が「難しい」のはなぜ?理由と対策を徹底解説」
https://recruiting.cast-er.com/column/cbr-0017/
HirinGeek by Wantedly「中小企業の採用戦略9選|苦戦する理由や成功事例も紹介」
https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/smb_hard/
ITトレンド「中小企業が採用を成功させる方法とは?採用難の理由を踏まえて解説!」
https://it-trend.jp/employment-screening/article/432-0032
<中小企業の成功事例集>
厚生労働省「地域で活躍する中小企業の採用と定着 成功事例集」
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001230639.pdf
九州パール紙工 p6
株式会社ペンシル p21
アサヤ株式会社 p22
株式会社センショー p26
<中小企業の採用活動のポイント>
トラログ「中小企業の採用・人材募集を成功させるコツと手法をご紹介」
https://www.tracom.co.jp/tralog/smallerenterprise/
ITトレンド「中小企業が採用を成功させる方法とは?採用難の理由を踏まえて解説!」
https://it-trend.jp/employment-screening/article/432-0032
sonar ATS by HRMOS「中小企業が採用を成功させるポイント|苦戦する理由と対策10個を紹介」
https://sonar-ats.jp/column/recruit-4019/
クロスデザイナー「中小企業の採用を成功させるポイントと効率的な人材獲得方法7つを解説」
https://www.xdesigner.jp/contents/swes-recruitment-point
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