オウンドメディアでビジネスを加速するには?

4.オウンドメディアのコンテンツに悩んだら…

投稿日:2016年3月8日 更新日:

オウンドメディアのコンテンツに悩んだら…

前回は、オウンドメディアを展開する上で必要なチカラについて考えてみました。いろいろなスキルは必要ですが、もっとも重要な3つの『チカラ』-幅広く見るチカラ(俯瞰力)、分類するチカラ(専門性)、誘導するチカラ(構成力)-について理解できたかと思います。

今回は、オウンドメディアで発信し続ける情報(コンテンツ)をどのように見つけるのか、どのように継続するのかについて考えてみましょう。

誰に対する情報を発信するのかを明確にする

「そんなこと当たり前じゃないか」と言われそうですが、多くの企業が、このポイントを明確にしないままオウンドメディア運用、いや、ホームページを運営しています。
最初は、自社の情報発信だと意気込んでいるのですが、商品紹介やサービス紹介をしても、3か月後には発信する情報がなくなります。
新製品についても、毎月発売することもないですし、ユーザ様の声を掲載するといっても、何件も集まるわけではありません。
情報を発信し続けることだけが目的になってしまって、スタッフの紹介や、社長の日常のような情報になってしまいます。社長が、テレビや新聞から取材を受けるような有名人であれば、興味を持って読む人もいるでしょう。
しかし、世の中のほとんどの企業は、社長どころか社名すら知られていないのが実情です。そんな企業の社長の日記を読む人はいるでしょうか? 社長の自己満足にしかなりません。
結局、多くの企業は、オウンドメディアとは名ばかりの集客につながらない情報発信になってしまいます。
これを回避するためには、誰に向けて情報を発信するのかを明確にしておくことです。具体的には、マーケティングで言われる属性を決め、ペルソナを作ることになります。
ペルソナとは、『仮面』という意味なのですが、心理学では、人間のの外面・人格といった『ある人の個性』を指します。
これをマーケティングに応用したのが、ペルソナ設定です。
具体的には、マス広告のように『30代女性のOL』といったグループを設定するのではなく、お客さんになるであろう『具体的な個人』=ペルソナを設定します。
年齢、住所、出身地、性別といったことはもちろん、勤務先や役職、平日の勤務状態、休日の過ごし方、家族構成、友達関係なども、具体的に想定します。
さらに重要なのは、どのような会話をするか、どんな受け答えをするのかまで考えて設定します。
例えば、

中川恵美 28歳・女性
横浜在住の一人暮らし
都内の製造業中堅企業に勤務。経理部。
普段はそれほど残業は多くないが、決算期が近づくと連日遅くなることも。
カラオケが好きで、場合によっては一人カラオケも。
学生時代に付き合っていた彼とは社会人になって疎遠に。それ以降、決まった男性とは付き合っていない。
美容関係には関心が高く、新しい化粧品が出ると気になって試してしまう。
連休は、仲の良い友達と温泉旅行に出ることが多い。
スマホはいつも手元に起き、もっぱらLINEを使っている。
テレビはあまり見ないが、ファッション誌をよく読み、ネットで検索することが多い。
「なにこれー!かわいいー!」が口癖。

これだけ具体的になっていると、この人に向けて何を伝えればいいのか、どんな言葉で文章を書けばいいのかがはっきりしてきます。
ペルソナを設定すると、書くネタに困ったからといって昼食に何を食べたなどという記事を書けなくなりますよね(笑)

情報発信のための情報収集を行う

読者からすれば、そのサイトの記事を書いている人はプロであり、専門家です。読者よりも多くの知識や経験を持っているからこそ、オウンドメディアにアクセスします。当たり前すぎることですが、読むだけの価値があるから読み続けてくれるのです。
そのためには、常にプロであるために、専門家であるために情報収集を続ける必要があります。
「オウンドメディアのために、わざわざ情報収集するのか?」
いえいえ、そんな必要はありません。自社の商品を売るのですから、そのジャンルのリサーチ情報を発信すればいいだけです。
営業や商品開発、あるいは、経営者は、日々、競合を調べたり、業界動向をチェックしたりしていますよね。その内容をまとめて記事にすればいいのです。
例えば、

  • 業界雑誌や日経新聞から関連するようなニュースをピックアップし、それについての自社の意見を書く
  • セミナーや勉強会に参加し、そのレポートを掲載する
  • 関連する法律が業界に与える影響、商品利用者に影響することを書く

このような情報であれば、毎月何件かは書くことができますよね。
ただ、文章にしようとすると、なかなか時間がないという場合もあるでしょう。社員に書いてもらうにしても、忙しい時期には、オウンドメディアが更新されないことになります。
その場合は、外注のライターに依頼するのが一番です。
月1回のミーティングを行い、こちらから記事ネタを提供して、1500文字から2000文字程度の文章に書いてもらうといいでしょう。
慣れてくれば、電話やスカイプで、30分ほど話をするだけでライターがまとめてくれるようになります。これなら手間がかからないですし、定期的にミーティングを行うようになるので、継続的に記事が更新されていきます。
この『継続する』というのが、オウンドメディアではもっとも大切な要素であり、大きな資産になります。これについては、次回の最終回で詳しく説明します。

オフィスエムでは、オウンドメディアの記事作成も対応できます。製造業からサービス業、出版社など、さまざまなジャンルのライティングを経験していますので、安心してお任せください。
さらに、毎月の更新ネタをリサーチする、あるいは、全体のコーディネートなど、オウンドメディア全体の構築から運用まですべてお任せいただくことも可能です。

どのように進めていいかお困りの経営者様、忙しくて対応しきれない担当者様に代わってオウンドメディア運営を行いますので、ぜひ、一度、ご相談ください。

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